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失恋記念日……第13話
Mdg00.gif
マーク・ジョーンズ//関係:友達//傾向:切ない 【視点:マーク】




――Sunday -Mark-


大音量の音楽が夜のクラブ全体を震わすかのように、煩く鳴り響いている。
それでも俺の心には音一つ届かない、それは別の場所にでも居るようなとても静けさだけが漂っていた。
なので、そこで踊り狂う人達を見ても一緒の気分何か共有出来る筈も無かった俺は一人壁に凭れながらぼんやり遠くで見ている。一人で居たいなら家にでも居たら良かったんだけど、今日は何だか一人にはなりたく無かった。


「マーク、何だか元気無いよね。
――――…ねえ、今から一緒に抜けない?」


こうして女の子は俺に猫撫で声で話しかけては、甘えるように擦り寄って来る。
今日で何人目だろう、とやけに冷静に思ってしまう俺がいた。


「今日は気分が乗れないから。…また今後ね?」


『また今度』と次を匂わせれば大抵の女の子は、そのチャンスに期待を籠めた瞳を向け気分を害すること無く退いてくれる。一度も女の子さえ見て無かった俺は、また一人になればグラスの中身をぐい、と呷った。



「随分腑抜けてるな、マーク」

「レオン…」


珍しいと思いながらも参加理由は聞かず、変わりに再びグラスを傾けると喉を鳴らして飲み干す。


「お前、今日は飲み過ぎじゃないのか…?」

「大丈夫。酒には強いから、飲んでも酔わないんだよねえ…」

「そうだな…酒で失敗したって話は聞いたことが無いな」


でしょ?と顔を傾けて思わず零してしまう小さな笑い声、何だかこうして笑うのは随分久々な気がした。
漸くチラリと人の顔を見るべくレオンの方へ視線を向けると、彼は俺の視線に不愉快を感じるかのように眉根を少し寄せた。



「らしくないな…見てて痛々しい」

「らしく無い…か……。ねえ、レオン…俺らしいって何だろう?
だって俺から見た自分と、他人から見える自分って違うでしょ」

「そうだな……」


考えるようにレオンは軽く目を伏せたのを横目で見守りながら、返事を大人しく待つ。
自分のことを理解してない人はとても多い、俺もたぶんその一人なのかも知れない。


「人の顔色を見るのが得意で、少しの変化も見逃さずそこに対する気遣いも出来る。
年上からは外見もあって可愛がられるけれど、本当は面倒見が良いから同年代年下からも好かれやすい」


「ちょっと、それ褒め過ぎじゃない?」


親友からそんなに絶賛されるとは思わず目を丸くしてレオンを見た。
然し彼はクスとした緩い笑みを口許に滲ませると顔を左右に振る。


「人間長所だけあるなんてありえない。
お前の短所はその性格故に自分に対して気を遣い過ぎる所だ」


「どういうこと?」

「…余計な我慢が多いってことだよ」


はっきりピンときた訳じゃないけど、当って無いとも思えなかった。
口籠ってる俺をレオンは見ながら同じように壁に凭れかかるとグラスを傾ける。


「……で?何を今回は我慢してるんだ?」

「我慢じゃないよ。…日七を追い詰めたくないだけだ」


彼女の名前を出しても、驚く素振りも見せないレオンは、それから?と言うように続きの言葉を待っていた。
日七という名前を出しても驚かなかったのは親友のレオンには、俺の気持ちだけは伝えてあったからだ。


「好きって言っちゃった…友達だったのに」

「………」

「友達から突然言われたら戸惑いしか無いでしょ…それに今の関係を壊しく無かった」


「ああ…確かに男女の友情はあるだろうけど…そこに恋愛が入るとややこしくなるからな」


レオンはちゃんと同感を得たように頷いたくれた。
友情だと思ってた関係に恋愛が割り込むと、それはもう純粋な友情とは呼べなくなる。
例え片方だけにその気持ちがあったとしても、好きな気持ちが此方にあればもうそれは『ただの友達』ではなくなってしまう。互いに結ぼうとする関係において、両想いにならない限り歪が生まれてしまう、ものだと思ってた。


実際、俺は自分に向けられた好意を断っても女の子と友情を継続させようにも離れてしまう子は何人も居る。
たぶんメアリーだってその一人になってしまうんじゃないか。気さくに話せる友達の一人だったのに。
そう思うと日七に対して抱いている気持ちだってこのまま持ってちゃいけない気がした。


俺は、日七を諦めた方が良いのかも知れない。


彼女は俺に恋愛感情を持ってはいないのだから、俺だけが気持ちを手放せば『ただの友達』に戻れるかも知れない。ただ元に戻るだけ。日七が傷つかないように、俺の気持ちは無かったことにさえすれば。


「後悔してるのか?アイツを好きになったこと」


レオンに突然言われて俺は少し驚いたように顔を向ける。



「まだ何も始まって無いのに、何をそんなにビビってるんだ?」



俺の方を真っ直ぐに見詰め返すレオンの瞳は、俺とは違い揺るぎない強い視線だった。
何も言えないでいると彼は続きの言葉を静かに話しだす。


「出来事は起こってしまったら、もう元には戻せない。
引き返したとしても、そこにあるのは戻ろうとしてた以前の場所では無い。
何も無かった真っ白な状態には人は戻れない…例え元に戻ったと見えたなら

それは、そう見せようと相手が気遣ってくれるからだ」


「…………」


逃げ道を塞がれた気がして何も言えなくなった俺は、グラスを持つ手を静かに下すとカランと氷を鳴らした。



「じゃあ、どうすれば良いかって言うと…」

「前に進むしか無いんだ」



気を落してた俺に、レオンはふ、と口許を緩めて微笑みながら言う。


「好きと言った瞬間、お前は前に一歩踏み出たんだよ。
だったら進んでみろ…本気なら簡単に諦めたりせず、足掻いてみろよ
結果がどうあれ、何も始めなかったらそこで全て終わりなんだぞ」


「変に、カッコ付けんな」



レオンにしっかり言われると俺は言葉を噛みしめるように目を伏せてから、やがてハッ、と息が抜けたように笑ってしまった。そうやって息を吐いてしまえば肩から全身から今まで強張ってた力が一気に抜けた気がする。


「まさか…レオンに諭される日が来るなんてね…」


おどけたように肩を竦めると、レオンは壁に凭れたまま此方を見ようとせずにグラスを傾けている。


「俺…行かないと」


凭れてた背を剥して俺は足を進めると、レオンに言われた通りにそれが前に進む一歩にも思えた。
そんな俺の背後で、レオンがポツリと言葉を投げかける。

空のグラスを近くのテーブルに置くと、俺は踊り狂う人の間を抜けるように走り出した。
やっぱり音一つ今の俺には届かなかったけれど、唯一心には一つの声が聞こえた気がする。

それは日七の声だった。

俺を呼ぶ彼女の声が今は何より愛しく感じ、それを辿るように俺は走り出す。
足が飛ぶように軽く感じるのは、さっきレオンに言われた最後の言葉が俺の背中をこんなにも押してくれたからだ。



『頑張れ…』



失恋記念日……第14話 へ続く




執筆一言 『元には戻れないけど、先に進まないと何も始まらない。親友の言葉がマークの背中を押してくれる…。』
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Comment - 2

Sun
2014.10.05

日七

URL

ですよね!

同じくこの二人が大好きです!

レオンのような人にキッパリ言われると説得力があるなと。
私的にもとても気に入ってる回です。

そう言って頂けてとても嬉しいです!有難うございます^^

Edit | Reply | 
Sat
2014.10.04

ユウ

URL

No title

やっぱりMとLのコンビ好きすぎます(/_;)
毎日帰ってきて此処に来るのが一日の楽しみです(^^)応援しています★

Edit | Reply | 

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