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夢の中の家族:アイザック編……後編
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アイザック・シュナイザー//関係:家族//傾向:ほのぼの//時代:未来 【視点:ヒロイン】




「ママは、ちょっと甘めが好きなんだよね」


アイザックの隣で女の子は踏み台に乗りながら、肩越しで振り向き微笑んだ。
得意気な表情でシロップを入れるとカチャカチャとグラスを鳴らしてかき混ぜる。


「あんまり入れるなよ?…ママは今太りやすいからな」

「解った。…でも、太ったママでもパパは大好きでしょ?」


肩を竦めて悪戯っぽい視線をアイザックに向けると、
彼はナイフで果物の皮を剥いてた手を止めて、くしゃりと女の子の頭を触り黙って前を向かせた。
そして体を少し寄せるようにしてからまるで内緒話をするかのように話しかける。


「太り過ぎは駄目だ。
……けど、嫌いにはならないだろうな」



二人の会話が聞こえてしまうと、私がクスと笑ってしまう。
そうしてダイニングテーブルに座ると、女の子はレモネードにアイザックは皮を剥いた林檎のお皿をコト、と置いてくれた。
良く見ると皮が全部ウサギの耳になっていた。綺麗な出来栄えに惚けたように目を丸くしていると
アイザックはフォークで刺したウサギ型の林檎を女の子の前にも差し出す。
その瞬間パアと瞳が輝きフォークを両手で受け取ると行儀良く椅子に座ってしゃりしゃりと食べ始めた。


「見事なウサギ型。ホント、アイザックって器用だよね…」

「お前に教わって以来、散々作らされたからな…
今では子供に作ってあげる方が多くなったけど」


(この子が私達の子供……)


レモネードを口に運びながら、改めてじっくりと観察してしまう。
床につかない小さな足をパタパタ動かして美味しそうに林檎を頬張る仕草に目許を緩めた。
噛み砕くことで口許の周りに果汁が付いてしまうとアイザックはスッ、と腕を伸ばしティッシュで拭ってあげる。

子供を大事に育ててる彼の姿を目の当たりにすると胸の奥がじんわりと温かくなった。



***



それから外で遊ぶと言う女の子をアイザックが連れ出すと、青々と茂る家の庭で元気良く走り回る。
私も外に出て気になったように家の外観を見ると、そこはマンションでも無く一軒家だった。

女の子は笑い声を上げながらボールを一生懸命投げたり、追いかけたり、
玩具を使って遊んだり一時たりともじっとしないのだから、子供宛らのパワフルさに聊か驚いてしまう。


「元気だな……」

「…本当に。全く誰に似たんだろうな…」



椅子に座って見ていた私の独り言は、ちょうど足元にボールが転がって来たのを拾うとするアイザックに聞こえてしまう。
困ったように少し眉を寄せて微笑む表情は幾ら年を重ねても変わらない面影を残した。
子供が苦手と話していた彼でも自分の子供となれば別なのか、再び女の子の遊び相手をするべくボールを掴むと戻って行く。


長閑な日常だった。
見上げた澄んだ青い空に白い雲がゆったりと流れている。
降り注ぐ陽はやけにキラキラと輝いて見えた。
遊びを堪能するまで私はお腹を撫でながらずっとそこに座って二人を見守っていた。



***



「漸く寝たか…」


夕方近くになってリビングの床で女の子と一緒に寝転んでたアイザックがゆっくりと起き上がる。
読み聞かせてた絵本を近くに置き、タオルケットを身体に掛けてから立ち上がるとキッチンで洗い物をしていた私の元にやって来た。


「…お疲れ様、アイザック」

「家事は俺がやっておくから、日七も少し横になったらどうだ?」

「うん、後一枚洗ったら終わるから」


水を止めてタオルで両手を拭うと、再びソファまで歩こうとするのだが
突然アイザックに片手を掴まれて驚いてしまった。


「どうしたの?」

「いや……転んだら危ないだろ」

「大丈夫だよ、ゆっくり歩くから」


それでも離そうとしないアイザックは、結局私の手を握りながら一緒にソファまで歩いてくれる。
頼もしい広い背中を見詰めながら今日何度も感じた幸福感をひっそりと心の中で噛み締めた。


そして辿り着いたソファに座ると途端に瞼が重くなってきて目を擦ってしまう。
彼の助けを借りて横になると、何故だか急に心細い気持ちになってしまい握っていた手に力を篭めてしまった。
そんな様子に目を細めたアイザックは膝立ちで寄り添ってくれると額に手を置いて優しく撫でてくれる。


「……色々ありが、とう……あのウサギの林檎も可愛かった」


小さく微笑みながら自然と込み上げる感情に目尻に涙が浮かんでしまうと、彼は何も言わず顔を寄せ頬に唇を寄せた。
唇から伝わる安心させるような存在感と温もりに段々と瞼を閉じていくと頬をツーと涙が伝う。
ぼんやりと耳に届いた最後の言葉を残して、私は引き波のように意識を覚醒していった。



***



目を開けると、そこは何時もの現実だった。
夕陽が包む部屋でソファから起き上がるとポタリと何かが落ちる。
頬に手を置くと濡れた感触がしたので、それは涙だと解った。

「……素敵な夢見ちゃったな…」


「どんな夢だ?」


ハッと声に気付いたように見るとアイザックが珈琲を飲みながら立っている。
寝ぼけた眼でふらりと立ち上がろうとする私に近付くと突然手を掴んできた彼は


「いや……転んだら危ないだろ」


寝惚けてるし、と言った。
夢とは違う状況とは言え同じ台詞を言われたことで目を丸くして驚いてる私にアイザックは首を傾げた。
そういえば、とばかりに手を離した彼はキッチンへと向かい皿を持ちながら帰ってくる。


「さっき、剥いておいたんだ。食うだろ?」

「あ……ウサギ型…」


「不格好だなんて言うなよ?
…まだこれ作ったの2回目位だし」


驚きを隠せない儘、ウサギ型の林檎を一つ掴むとシャリと噛む。
口に広がる甘い果汁はまるで夢の味のようだ。
私は彼の顔を見詰めながらも、最後に言われた言葉が自然と頭に響いた。


『…あのウサギの林檎も可愛かった』


『当たり前だろ…お前の喜ぶ顔が見たくて…
何時だって作ってるんだからな』


END

Presented by HINANA
Thanks for reading to the end.



執筆一言 『夢だけど夢じゃなかった!夢で最後聞いた本音と現実が結びついている、という』
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