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公安の連携 ~埠頭編~……最終話
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東雲歩//関係:恋人//傾向:シリアス、少し甘め 【視点:東雲】 【視点:三人称】※ボル版ワンドロ用作品(お題:独り占め)




俺はバイクを降りて一歩一歩と心身共に確実に追い詰めて行く。
前に出過ぎず一定の距離を必ず開けるのは逆上して人質を傷つけ無い為の基本姿勢だ。
けれど俺を先頭にして公安メンバーが拳銃を突き付けてるのだから犯人からしてみれば堪ったもんじゃない筈だ。


「来るな!こいつをぶっ殺すぞ!お前等銃を下せ!」

「ぐっ…」


然し汚い言葉を浴びせ続けながらも段々と意気消沈していくのが手に取る様に解るのは、背後に迫るのは逃げられない海と俺達の気迫からだろう。
ジャリ、と靴底が砂を押し潰すと俺は漸く立ち止まり銃をゆっくりと下す。するとそれに続いて全員の銃が次々下されていった。
誰一人突っ立てるだけなのに犯人はしきりに背後を確認し始める。その筈、後ろには岸壁のビットが見え始めると見渡す限りの真っ黒な海が辺りには漂ってるだけだからだ。

なのに未だに拘束を解かないものだから余程往生際が悪い性格とみた。全く、無駄な抵抗とはこのことだ。
後一歩だ、もう少しだけ耐えてて欲しい……――――。
そんな願いが俺の瞳から伝わったのか苦しげに歪められた瞼を薄ら開けた彼女は微かに頷いたかに見える。

ツーと滴る汗がこめかみから流れると、まるで涙の滑りに似ていた。
やがて汗の雫は顎からポタリと落下した瞬間に彼女は一度伸びをしたかと思えば急に体をくの字に曲げる様にしてもがく。
その所為で犯人は一瞬だけバランスを崩しせば、その隙を見逃さずに俺は足先に転がっていた小さな小石を思いっきり蹴り上げる。

「ぐあ!」

命中したのは、体を折り曲げた事で重心が下がったのか彼女とは反対側の肩付近。それがガッと鈍く当る音が聞こえればその痛みによって犯人の力が幾分緩まる筈だった。それは目論見通りに、するりと彼女から腕を解ければ公安の全員が駆け寄って来る。

けれど片目を瞑り痛みに耐えながらも体を素早く回転させれば、今度は犯人が前に来る体勢になった。
すると突然両腕を突っぱねる様にして力の限り彼女を海に突き落としたのである……――――。


「あっ!」


瞬く間な出来事なのに、まるでスローモーションに見えながら俺に向って手を必死に差し出す様にして落下していく彼女だった。


「っ!」


海に向かって彼女の体が投げ出される間、犯人は当然逃走しても俺は目もくれずスーツの上着を乱暴に脱ぎ捨てると同時に岸壁を蹴り上げ高く飛んだ。二つの影が海へ向って落ちていく……――――。



***



丁度同じ時刻にて、残党一派が必死に逃げていた。怪我を負いながらも腹や腕を押えながらも埠頭の入口まで走りって行く。
石神が車で防いだ一本道を今や誰も居ない所為で容易く突破されれば脂汗を掻きながらも誰しもが口許に、ニヤリとする微笑を浮かべた。

矢張りサツ何てチョロイ…――――そう誰かが呟いた時だった。


突然赤い光が点滅する様にあちこちから浮かび上がると、まるでスポットライトの様に車のヘッドライトが一斉に放たれる。
目も眩む程のライトの強さに誰もが怯んでいればその一番先頭には、煙に似たぼんやりとする仁王立ちの姿が浮かび上がった。
その男はスーツの裾をひるがえしながらも堂々たる立ち姿で腕を組んでは不敵な笑みをひそりと浮かべていた。


「何だよ…今頃、子ネズミの登場か。アイツ等があんまりにも待たせるから一服しちまった…」


最強にて最後の砦…――――難波仁が煙草を咥えながらも背後には沢山のパトカーを引き連れて鉄壁の壁にしては待ち構えて居たのである。



***



ドボンと飛沫が大きな水柱の様に出来ると沢山の気泡をかき分ける様にして先に沈んだ彼女を必死で探した。
視界ゼロに近く透明度も無い日本の海は、然も夜宛らに真っ暗に近かった。それでも冷静に状況を把握しながら気泡が沢山出来ている箇所を探し当てる。

(あそこか!)

俺の右斜め下から、ゴボゴボとした泡が滲んで見えれば深く潜る為に両手足を使って潜水した。
交互に足首を使って浮遊する体を必死に沈め泳げば、やがて彼女の指先が見えると手首を掴む。ほっそりした手首にしっかりと俺の手で掴めば反対の腕は彼女の腰を引き寄せて只管に上へ、上へと昇っていった……――――。

「ぷはっ!」

無酸素の世界から逃された肺は、地上の空気を必死に求める為に肩で息をしながら呼吸をする。
ザブザブと波紋を作りながら再び岸壁に辿り着く頃に俺の肩に凭れる頭がぐったり傾いてる事に気付いた。

ヤバイな。これは。


「しっかりしろ!」

「…………」


本当に不味い。幾ら話しかけても一切返事が返ってこない。もしかしたら夜の海に突き落とされたパニックで海水を飲んだのかも知れない。だとすれば一刻も早く陸に引き上げて救命しなければならなかった。

すると突然影が出来れば彼女を抱えた状態で見上げたのは、手を差し伸べてくれる後藤さんが居た。


「早く俺の手を掴め!」

「先ずは彼女を先に!俺は自力で上がれますから!」


潮の関係の所為か打ち寄せる波の動きが速く、立ち泳ぎしてても一瞬でも気を抜くと海の底へと引きずり込まれる不気味な引力を感じる。
後藤さんが抱き上げる形で彼女を海から引き上げてくれれば、俺は何とか窪みを利用して自力で上がった。
それも安堵何て出来ないのは直ぐに駆け付けては後藤さんから半ば無理やり受け取る様にして彼女を横たわらせる。

チアノーゼが出始めてる白い唇が猶予の無さを物語る。……――――息して無いとか冗談じゃ無い。


「…死ぬなんて絶対許さない…」


自分でも声が震えてるのが解る。最悪の状況を考えてしまう己の癖付いた思考がこの時ばかりは恨めしく思った。
直ぐに両腕を伸ばして両手を重ねる様にして胸を押すと心臓マッサージをしてから、彼女の鼻を摘んで一度深く息を吸った俺は躊躇無く唇を深く重ねる。


「死ぬな!!息を、しろ!…頼む」


ポタポタと髪先から海水で濡れた水滴が動く度にパラパラ落ちながら、必死に願う。神様とかそんな類じゃ無くて彼女自身の魂に向って必死に心の中でも叫ぶ。――――……俺の傍に居るんじゃないのか、とか。やけに恋しい馬鹿っぽい笑い方とか。
生命が芽吹くのを足そうと何度も何度も繰り返していれば、ビクンと身体が動いた気がして動きを漸く止めた。

すると、願いが通じてくれたのかゲホゲホと激しい咳をしながら彼女は水を吐き出してくれる。
頭だけを動かして何かを探してる気怠けな眼で俺を見付けると、緩く瞬きしながら口許を緩め力無く微笑んだ。


「……教…官…」


ワゴンの中では東雲さん何て言ってた癖に、普段通りな呼び名に心底安堵してる自分が居た。然し天邪鬼な俺としては素直に表現何て出来る筈も無くて。


「普通こんな時、感極まって俺の名前くらい……呼んでもいいんじゃないの…」

「歩……さ、ん……て?」

「…………」


馬鹿。ほんと馬鹿。ほんとーに、馬鹿。何であっさり言うかな。二人で居ても恥ずかしがってなかなか言わないってのに。
何が一番馬鹿って、俺の方がグッときてる如何しようも無さ。


「無茶ばっかりして、ほんと…馬鹿…」


言葉とは裏腹に何処までも優しげに聞こえる言葉と共に緩めた眼差しを向ければ、愛おしそうに彼女の濡れた前髪を指で掬うと頭をそっと撫でた。



***



海へ突き落とした張本人は俺自ら鉄槌を下したい所だけど、予想通りに石神さんや颯馬さんがしっかりと取り押さえてくれていた。
室長はパトカーでバリケードを作る形で待ち構えており一匹残らず逮捕する、という素晴らしい成果を俺達公安は成し遂げた。

……――――なのだが、悲壮な表情で涙を零す補佐官一名が此処に居る。
此処とは俺の家。正確に言うとベランダだけど。


「こんな……最悪な…七夕になる、なんて……」


ひっく、ひっく、としゃくり泣きながらも七夕と言ってる割には折角晴れてる夜空を見ようともしない。
俺は溜まっていた感情を吐き出してやる為に、只管黙っている。普通は肩を抱き寄せて甘い言葉の一つも必要なのだろうか。
だとしても、普段宛らの俺達らしさも嫌いじゃないので、今は片手に缶ビールを持ち一口飲んだ。


「酷いです!死にかけたってのに、美味しそうにビールなんて飲んで!」


――――そうきたか。如何やら鬱憤した感情の捌け口は俺に向いたらしい。


「美味しい何て一言も言ってないし」

「飲んでることが問題何ですよ!」

「はいはい…。ねえ、七夕って結局何だと思う?もしかして年に一度の天の川が見れる、何て思ってたりしないよね」

「違うんですか?」


缶ビールは地面に一度置いてしまうと、手摺に両手を乗せてから夜空を見上げた。湿った空気が夏の夜だ。


「天の川何て一年中本当は見れる。地上が明るすぎて星が見えないだけ…因みに七夕は彦星と織姫の間に丁度三日月がきて舟みたいに見えた所から一年に一度しか逢えない、何て話」

「そうだったんですか…」


すっかり機嫌も落ち着いたのは、目論見通りな訳だけどこの先は流石に俺一人では叶わない事だった。


「……で。如何する?」

「はい?」

「一年に一回しか俺達が逢えなくなったら」

「それは困ります…」

「…どうして?」


顔だけ向けて双眸細めて微笑むも、知ってる癖に口から言わせる為に業ととぼけてみる。


「……き、だからです…」

「全然聞こえないんだけど」

「す、好きだからです!」

「ふーん…」


手摺から両手を離すと隣に居る彼女へにじる様にして距離を詰める。


「へえ…」

「な、なんですか」

「俺のこと好きならさ…朝まで日七のこと独り占めしてもいいでしょ…」


名前呼びは、業と。と言うより仕返しに近い。

如何してですか、何て俺を真似て聞かない様に近付く二人の影はくっつく様にして、彼女の耳元に唇を寄せては理由をポソリと囁く。
途端受け入れた反応は羞恥の為に反射的に離れようとする。けれど間髪入れずに腰を抱くと逃げ道を無くす為に、顔を寄せれば強引に唇を奪った。


『好きだ…』


END

Presented by HINANA
Thanks for reading to the end.



漸く終わりました^^; 三回連続ワンドロ様のお題をお借り致しました。本当に素敵なお題を有難うございました。
最初も書きましたが、殺陣や勇士が好きで執筆致しましたが甘さが無いので大丈夫かなと思ってましたがツイッターで公安好きな方々から温かい感想を頂いて、これは最後まで書かねばと(; ・`д・´)9 
最後は甘さたっぷりに締めれたことに大満足です。感想頂いた方や此処まで読んでくれた方々全てに感謝して。(土下座)
東雲さんお誕生日記念です。おめでとうございます♪
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