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公安の連携 ~埠頭編~……第2話
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東雲歩//関係:恋人//傾向:シリアス 【視点:三人称】※ボル版ワンドロ用作品(お題:星に願いを)




石神はアクセルを足で踏み込み速度を上げると、白いワゴンの横にぴったりと並んだ。
今や埠頭の大きな通路を真っ直ぐに突き進む二つのテールランプが夜の闇に不気味に浮かんでいる。

そして今や二つの車は平行に走りながらも、東雲同様開いた窓からは拳銃を向けられ一発、二発発砲された。
然しチュインと石神の車に銃弾の火花が散った所で、ハンドルを握る手は一切ぶれる事無く石神は隣の車を睨み据える。
速度計の針が右に少しづつ傾けば、少しの段差だけで車は浮いてしまう程だ。
それだけ不安定になる車体を操作するのは相当腕が無いと厳しいものだったが、石神は俊敏な動きでクラッチやギアを入れ替えると、巧みなドライビングテクニックで白いワゴンを追い詰めていく…――――。

やがて前方に見えて来た埠頭を出る道が視界に入ると、石神は突然アクセルペダルを限界迄踏んだ。

ブオンとけたたましく響くエンジン音がまるで火を噴く様にして一気に加速すれば、車がどんどんワゴンより頭一つ分飛び出る。
すると、石神は切れ長い瞳を鋭く光らせれば、何も躊躇無くハンドルを急に右側に切った。


「お前達は此処から逃がさない!」


ガンッ、とその瞬間ミラーが激しく接触すれば、それを擦る勢いの儘に車自体をワゴンに体当たりする。
石神の強引な力に押え付けられたワゴンは進行方向を強引に変えられた。
夜の黒さに突然映えた激しい火花は二つの車の間で、まるで悲鳴の様に撒き散らす。石神は歯を食いしばりハンドルを握る手に力を篭めた。
先を走行する石神の車が前方を塞ぐようにワゴンにべったりと張りつけば、真っ直ぐに走ることが出来なくなったワゴンは埠頭から抜け出る道を瞬く間に失った。

再び回る様にして海側を目指すか、車を乗り捨てて走って逃げるかの選択肢しか残されていない。

やがて諦めたのか速度を落したワゴンは向きを変えるべく海側へと再び走り出す。然し一斉に全部の窓が開くと、怒りの矛先を向ける様に窓の数だけ拳銃が石神に向って構え始めた。


「負け犬の遠吠えか…」


石神は僅かに片手運転にすると、指先で眼鏡をクイ、と上に持ち上げた。そのレンズの奥では眼光鋭く流し目でワゴンを冷ややかに見る。

然しその引き金を引く間際に、タイミングを見計らって瞬時にクラッチとギアを入れ替えるとギャギャとタイヤを激しく擦れ合わせながら車の後ろ部分だけを滑らしドリフト走行しながら半回転した。

今度はワゴンの前方と石神の車の前方が睨み合う形となれば、互いの運転席同士が見える状態になる。

ワゴンはタイヤを急回転させて当然の様に石神の前方に突進してきたは、ガン、と前を砕いてきた。

体を揺さぶられながら、石神は助手席の後ろに片腕を差し入れると半身を捻って直接後ろを見れば、直ぐにアクセルペダルを踏み込む。ギュルルル、と凄い勢いでタイヤを高速回転させると煙を立ち昇らせながら海側向って後ろへ下がった。
超スピードの為に僅かに蛇行する石神の車とワゴンの距離が段々と離れていくも……――――。

海側から点々と光り始めた模様に、石神は思わずブレーキをキキッ、と踏んだ。
その光の正体は何処に潜んで隠れていたのかワゴン以外の車の数々。

気付けば車一台分開けてワゴンもピタリ、と止まると形勢逆転だとばかりに、せせら嗤う様にしてエンジン音を煩く吹かす。


けれど危機的状況に関わらず石神が静かに前を見ながら双眸を細めたのは…――――ワゴンの後ろの物陰からひっそりと佇む人の影が見えたからだ。

今の激情する状況に置かれた石神とは違って静けさだけが漂ってそうな靄がかる暗闇からコツコツと歩いて来る人影は、ゆっくりと拳銃を構える。


―――後藤誠二。


彼の黒い髪やスーツの裾は海風で激しく靡かせてるのに、切れ長い瞳から真っ黒な眼だけは真っ直ぐに前を射抜いた。
一切微動だにしない眼をその儘に、拳銃のグリップを片手でしっかり掴みながら尚正確に狙いを定める為に下からも手を添える。


風が一瞬だけ止むと、後藤と石神は同時に動いた。
石神がペダルを踏み込み、後退するもハンドルを素早く回して右側の倉庫に横づけする様にして運転する。

すると後藤だけが犯人達と相対する形になれば拳銃をバンッ、と発砲した。
瞬く間に火を噴いた弾の一発はワゴンのタイヤに減り込ませる。


然し、その時迫り狂う光は段々と大きくなると後藤自身さえ眩しく照らす距離にまで迫ってくる…
――――すると後藤は腰からもう一丁拳銃を取り出すと二丁拳銃で構え直した。


光の渦に自ら進む力強い足取りで歩きながら、両腕を前に出すと左右の拳銃の引き金を引いては躊躇無くタイヤを撃ち抜いていく。

射撃の凄腕から次々と的確にタイヤを狙撃すれば発砲された車は、まるで牙を折られた猛獣そのもの、後藤を避ける様に右、左へと倒れていった。
最後の一台がひっくり返って回転しながら後藤の横をすり抜けると、ワゴンの扉が急に開き中から飛び出る様に数人が出て来た。
石神は車から既に降りており、物陰から飛び出ては身を低くして拳銃を構えると、声音低く犯人達に告げる。


「もう逃げ道は潰した。大人しく人質を解放しろ!」


後藤と石神の二人の拳銃が睨むべく犯人達に向けられるも、補佐官の喉元に刃先を見せ付けた犯人達は予想通りに人質を盾にしてその場から逃げ出そうとする。


「撃って下さい!」

「黙れ!今すぐ拳銃を下せ!コイツがどうなってもいいのか!」


危険を察して二つの拳銃がゆっくりと下されると、補佐官の首元に回された太い片腕の大柄な男は引き摺る様にしてその場から走り始めた。



***



追おうとする二人に犯人達が拳銃を突き付けながらその距離を離すと、錆びた大きなコンテナが背後に近付いてくる。
銃撃戦となれば恰好の盾となる場所になる為に犯人達は急ぎ足で向かうのだが……――――。

次の瞬間、ヴォンと機械の音がしたかと思えばコンテナの上から勢いづけて飛び出すバイクの影があった。

前輪を持ち上げて空中を舞い大ジャンプをしたバイクは犯人達目掛けてタイヤを向ける。
急に襲うバイクの勢いに負けて数人がバラけた。

更に輪を掻き乱すべく、バイクはその中心へと豪快に着地を決めると後輪だけを回転させ向きを変えた後漸く止まる。

東雲は逃げた数人の背後に向って見ようともせずに、場にそぐわない気軽な声を投げた。


「そっちへ行くと痛めつけられるよ。……って言っても逃がすつもりも無いから、いいか」


走った方向へ仁王立ちで待ち構えてた颯馬が、にっこりと柔らかい笑みを浮かばせる。
犯人達は最後の足掻きとばかりにナイフを取り出すと颯馬目掛けて走り込んだ。


「おや、随分物騒な物をお持ちですね…」
一人目が突きのナイフを出すと、右に避けて犯人の腕を両手で掴めばふわりと一本背負い。
「駄目ですよ」
二人目は左へ避けて反転すると首裏を手刀し。
「そんな武器を振り回しては」
三人目は振り上げた際に出来る隙を見て懐目掛けてみぞを手刀し、即座にしゃがみ足払いで体を倒す。

「…危ないじゃないですか」

最後はタイミング良く手首を掴むと、ギリギリと締め付ける痛みで悲鳴を上げる犯人に向って颯馬は細めた瞳をスと開眼する。
据わった瞳を向け柔和な雰囲気とは別人に、その瞳に揺らぐのは総毛立つ程に何処までも冷たく、目が合えば忽ち手首を掴まれた相手は動きを止めた。


あっと言う間に颯馬が手刀と足技で華麗に犯人達を捌いていけば、さて、と東雲が見たのは残った犯人一人のみ。
然し人質を見れば腕の拘束が解けて無いのは厄介極まりない状況は変わらない。


「七夕にて夜の空が晴れる確率15%……今は雲の見え方から降水確率10%って言った所か」

「確率を超え、晴れた夜空に浮かぶ星にお前は何を願う…。ま、そう願った所で叶うのは独房へ入れられることだけど」


東雲はバイクに跨った儘スチャ、と拳銃の銃口を向ければ真剣な表情で狙いを定める。
業とらしく上に向ければ、何時でも頭を狙撃する、そう東雲は解らせてやった。
そうして目論見通り焦る犯人は忙しなく頭を振りながら拘束する腕をますます強く締め上げた。途端に苦痛に歪む人質がコホコホ、と咳を出す。


「その腕を一刻も離せ…」


普段から本音が掴みずらい人が此処にもう一人……――――東雲は冷酷に睨み低い声音から怒気を含ませれば、言葉は犯人に噛み付いた。


「俺を…――――あまり怒らすなよ…!」


公安の連携 ~埠頭編~……最終話 へ続く




今回は石神さんと後藤さんと颯馬さんの勇士場面を多く、次は東雲さんメインで再び動かしていく。
甘さは無くとも、闘志という別の熱さを表現出来てたら幸い。熱い総選挙が終り、お疲れ様と7月は記念日ということで前半、後半にせずにもっと細かに切って献上予定。

後藤→狙撃
加賀→拘束
颯馬→足止め
石神→カーチェイス
東雲→バイク
難波→統括

執筆イメージ曲:Epic North - Falling Giants
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