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優しい雨は本音を隠す……第3話
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アイザック・シュナイザー//関係:片想い//傾向:甘くて切ない//時代:高校生 【視点:ヒロイン】




「いいの?アイザックを取られちゃっても」

「いいも悪いも、別にアイザックのこと何て……」


ハッと息を飲むとマークの隣で座っていた私は軽く伏せていた瞼を持ち上げてから驚きのあまりその儘見開いた。
突然言われた言葉に虚を突く間も無く勢いに任せて答える。ふうん、とマークは軽く唇を尖らすも顔を傾けたことで頬を片手で支えながら続きを足した。

「俺は他人の関係に口出すことはしないけど、なかなか今回の相手は手強いかもよ?」

解ってる。あんなに美人だもの、と咽まで出掛かった言葉を必死に飲み込む。
両手で持っていたグラスの中身は何時もの様にノンアルコールにしてある為に落ち着かせるべく、ごくり、と咽に流し込んだ。
それよりマークの中で自分が如何映って見えてるんだろう。そっちの方が気になった私は敢えて踏み込んだ聞き方をした。


「あの人は……アイザックの特別な人なの?つまり…恋人なのかなって…」

「さあな…けど邪険にしない辺りアイザックも満更でも無いんだろう。アイツの元には自然と美人がやって来る、お前を除いてか」


今度は反対側に座るアレックスが、からかう様にして私を突いてくるので流石に「最後は余計、しかも寄って無いから」と吠えてしまった。

確かにアレックスの言う通りに先程見た限りアイザックは嫌がっていなかった。
今も何処かのフロアで二人は寄り添うにして話してるのだろうか。
想像するとチクン、と胸に針を刺されるみたく小さな痛みを感じた。誤魔化す為に片手で胸元を摩りながら不図思う。そこから穴が空いてしまえば今の気持ちも空気が漏れる風船の様に何時か萎んでしまうのかな。

『好き』と芽生えた感情が無くなる。まだ終わってもいなければ、始まってさえもいないのに――――
見失う怖さを恐れていたら何も前に進め無い。だったら怖くても少しでも前を向いていかないと。


「私…探さなくちゃ」


席を立つと振り向きざまに丁度向こうからセリーナがやって来たのが見えたので急いで自ら傍に走って行った。


「セリーナ!アイザックを見なかった?」

日七!えっと…アイザックなら、あの柱の付近に居たけど」


指で教えてくれるセリーナの両肩を掴む勢いでお礼を言うと直ぐに足は急かされるように向かう。
すると走り出そうとする私の背中から、頑張ってと声が聞こえた気がした。



***



人の波を押し退けながら向かっていると目指してる柱迄が随分遠くに感じた。
踊る人々が振り乱す髪さえ、まるでゆっくり動くスローモーションの様に見えながら鳴り止まない音楽は真っ暗な空間を支配する。
その闇を照らすのは天井からぶら下がる機械によって幾つも降り注ぐ青い光の線だけだった。

呼吸さえも吐く息は緩やかに漸く辿り着いた先にアイザックが柱に背を引っ付けながら立って居る。

周りの喧騒に溶け込まない境目で、まるで硬い空気を纏ってるようにも見えた。
今は何処か遠くを見ているアイザックの眼からは人を寄せ付けない雰囲気を感じる時が多々あった。
強さに見え隠れる何処か危なげな儚い部分があって、それを知られない為に一線をきっちり置いているような。

だからこそ、私は正面から向き合いと願ってしまう――――。


「アイザック…」


お願いだから、こっちを向いて欲しい。
気付いて貰えない様子に、こんな声じゃ全然届かないのは解ってるのに何度も彼の名を呼んでしまう。

もう最後に大きな声で呼んでしまおうと肺に沢山空気を吸い込んだ時に、丁度人の間から飛び出すようにして女の人がアイザックの傍へと寄った。
勢いの儘、スラリと伸びた細い両手はアイザックに抱きつくようにして絡む。甘える仕草、それから熱い視線で見詰める事で長身な彼を見上げる様にして顔を上に向けいていた。

アイザックは前に向けていた瞳を下ろす事で間近くに居る女の人を見詰めている。
抱き寄せる訳でも無く両腕は下ろした儘なのに、彼の胸元に手を置いた彼女との距離は抱き合う様に近かった。
けれど何より私が傷ついたのは今、アイザックの瞳に映ってるのが彼女だけだったからだ。

目の前に居る彼女だけが、アイザックの瞳に映っている――――。


「…………」


嫌がらず傍に寄せるのを許しているアイザック。瞳で繋がる二人の世界を急に見せつけられた気分になり、胸の奥が張り裂けるように痛くなってきた。

その途端堰を切ったように耳に入ってくる爆音に近い音楽が熱の所為もあってか頭痛さえしてくる。
今は兎に角この場から立ち去りたい気持ちで一杯になってしまう。
私は、きつく唇を噛み締めると踵を返して今度は人の合間に隠れるべく背中を向ければ再び走り出した。
今度はアイザックの元では無く、反対側の出口へ向かう。遠くへ、ずっと遥か遠くへと走るが、何故か足取りは先程とは比べものにならない程重たかった。



***



「……どうしたの?」

「…………」


女の声を聞きながらアイザックは何かの気配を感じてか、日七が消えた方角へと漸く視線を向ける。
けれど、そこにはもう日七の影すら微塵も見えなかった――――。


優しい雨は本音を隠す……第4話 へ続く




此の感情を説明するならば、一つしか無い。そう、これは…「独占欲」です。人を好きになれば自分だけを見て欲しいという欲求。
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