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初めてのキスは甘いお菓子
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明智光秀//関係:恋人//傾向:甘々 【視点:三人称】 ※現代パラレルです。設定は高校生、明智が先輩でヒロインは後輩です。




※現代パラレルです。此処から先は全てにおいて自己責任でお読み下さい。


「明智先輩は何もしなくていいです…。私が動きますから」

「…あの…――」

「大丈夫。明智先輩は肩の力を抜いて私に委ねて下さい…――」

日七…」


放課後、教室窓際の机に一組の影が四角い窓から降り注ぐ夕陽に包まれて居る。
一人は座り机の上で何やら書いているのを、もう一人は前からそれを覗き込む様な形で向かい合う。

座る生徒は日直であった為に教師に最後の雑用を頼まれた次第であり、それを待つのがもう一人。
今、明智は非常に困って居た。雑用の件では無い。目前の人が原因なのだ。

眉に若干皺を作り涼しげな色を滲ませる切れ長い瞳を一層細めると苦虫を潰したように口角は下がる。
溜息を何とか我慢しているのは、己の先に無茶な願いを申し出た相手の為だった。


「……矢張り無理です。私には出来ません」


居ても立っても居られずに、遂に拒絶な意を示す明智は、フイと顔を横に反らしてしまう。
だが、そんな意も彼女の前では意味が無かった。伸ばされた両手は明智の頬に添えぐるりと真正面に向けられる。
再び向き合う形になった明智は戸惑いの声を上げざるおえない。

日七…」

「人と話す時はちゃんと目を見ないと駄目です。…と教えてくれたのは先輩ですよ?明智先輩」

「そう…なんですが。いえ、そうじゃなくて。今の状況を考えると妥当な行動です。…取り合えず一旦離れてくれますか?」

「お、お願い!一度だけでいいですから!」

「…駄目です」


「明智先輩と、どうしてもポッキーゲームがしたいんです!!」


明智が使用している机にコンビニで買って来たと告げるその赤い箱を日七は、トンと置いた。
明智はそんな光景を訝しげに見詰めると、相手は口角を上げてニッコリと無邪気に微笑むから質が悪い。

今すぐにでも逃げ出したい気分だった明智でも、実際出来る筈も無かった。
何故ならこんな事を言い出した相手だが、無下には出来ないのは一応自分の彼女だからだ。
逃げられない代わりに溜息を大きく吐いてしまうも日誌を書きながら明智は、静かにその理由を聞く事にした。
頬を興奮色に染め楽し気に話す日七の話を明智は只管冷静に聞いてやるしか無い。

如何やら纏めると、毎週楽しみにしている恋愛ドラマのワンシーンが印象的だったとか。
ポッキーを只食べる。だが、それは【それぞれ】では無く一本の端と端という訳だから益々明智は困惑した。


「…何故、それをやりたいのですか?」

「理由ですか?…それは…可愛かったから…です」

「私に可愛さを求めないで下さい。――それに私には経験が無いので如何していいのか解りかねます」

「いいんです、明智先輩は何もしなくていいんです。私が動きますから、任せて下さい…」

「……そう言われましても…――」


眉根の皺を消さず困惑した表情を浮かべつつ、カリカリとシャーペンで文字を書き続けると漸く終わりが見える頃。
日七は突然実力行使をとるべく、ポッキーの箱を開封すると一本取り出し明智の前に見せる。
なんですか、と言いたげな目線を投げた明智に日七は、とっておきの交換条件とばかりに今一度ポッキーの先を勧める。


「写メで撮った明智先輩の寝顔を消します」

「解りました」


迷う事無く即答した明智は一度息を挟んだ後にそのポッキーの先端を唇に挟んだ。
日七は前の椅子を引いて其処に腰を下ろすと明智の机上に両腕を組む形で置く。
すると今一度向き合い、ニッコリと嬉しそうな表情を滲ませながらハムともう一方の先端を唇に挟んだ。


ポリポリポリポリ……――――


明智は一歩も動かず、淡々とその成り行きを見守るしか無かったのだが。
半分以上減る頃には些か心に宿る不確かな気持ちがざわりと動く。此の儘まで行くと…、等と分析する明智だったが結論に達するには勿論唇同士の接触な訳だから、距離が近付くにつれ流石の明智も些か動揺しだす。

サラリと肩から滑り落ちる長い髪に伏せた睫が長く、急に女の色香を感じ思わず唇から離しそうになるのだが、日七がそっと伏せた睫を上げると至近距離で見えたその瞳に明智は動けなくなった。

夕陽の光を二人の間に挟み、近付く距離につれ段々減る度に机に置かれる両腕を前にずらし段々とにじり寄るのだが。


20cm…15cm……10…9…8…7…6…5――――


残り5cmの所でパキン、と突然折られたポッキーの棒。驚いた様に双眸を瞬くのは明智の方だった。
距離が近付くにつれ強度も増し意図的に折らないと砕ける筈も無かった故に日七本人が意識して折ったという事になる。

ガタ、と机と椅子を鳴らし縮まった距離は徐に立ち上がるにつれ段々広がった。
その様子に明智は安堵しながらも何処か残念がる気持ちがなきしにもあらず。

然し折った本人、日七はというと残りのポッキーをポリポリと早く食べてしまえば、「やっぱり」と唇を静かに開いた。


「…明智先輩と初めてするキスは、ゲームなんかじゃ駄目ですよね……」

「…私は…」

「明智先輩の用事を済ませたら帰りましょう!」


自嘲気味に微笑む日七は、机から一歩下がり窓際の壁に凭れると明智の用事を待つ姿勢をとる。
明智はそんな態度に小さい息を吐いて頷き、それから日誌を書き終えると席を立ち職員室へ持って行った…――――。



***



日七は悠々と手を振り明智の背をしっかりと見送るも、一人教室に残されれば急に己の体をぎゅう、と抱き締め背を丸めた。


「き、緊張した……は、恥ずかし過ぎるっ!」


先程の事を思い出し頬を真っ赤にした日七は落ち着き無く両手を頬に添えたり、恥ずかしい、恥かしいと言いながら足をバタバタさせたりする。

動きが忙しない今とポッキーゲームで余裕をかましていた前とでは大違いだ。
そんな明智が居ない場では完全な素を出してしまう理由が彼女にはあった。

付き合う前には 明智は高嶺の花だった。憧れてる女生徒は沢山居たのだ。
その中の一人に過ぎなかった日七はそれでも近付きたい気持ちを抱えながらもある時に人づてに聞いたことがあった。


『明智先輩は、落ち着きある女性が理想だ』ということを――――


ならば彼女という奇跡の立場になれた今、自分が出来る事と言えば明智の理想を壊さないことだった。
普段から凛とした空気を纏う明智とつり合う為には、年下であろうと甘えず兎に角、落ち着いた女性になろうと肝に銘じたのである。
けれども幾ら守る事で相手に嫌われないようにしていても、好きな人に触れたいと思うのは如何しようも無い。
なので今回のように何か理由をつけて一歩先へと少しづつ進んでいきたいと日七は願ってしまう。
その理由としては明智は恋人になったからと言って以前と変わらず紳士的な態度を崩さないのだ。

休日に何処か一緒に出掛けても強引に手を繋いでくることも無ければ、学校から帰る道さえも肩を並べて話すのみだった。
最初はただ一緒に居れるだけで天にも昇ってしまう程嬉しかったし今でも気持ちは変わらず、それも大きな不満がある訳でも無い。

けれども幾度も過ぎると、そっと指先を伸ばして触れてみたくなってきた。それも日を追うごとに欲は膨らむばかりだった。


「やっぱ勢いですれば良かったかな…」


然し本当の日七は奥手で己から進んでキスを強請る等出来る性質では無いのだ。
だが、初めてのキスは自分が強引に誘うべきなのかと悩み出した結果だった。


「やっぱ勢いしか無いよね……でも、恥ずかしい。足も震えちゃうし…手もまだ力入らないし……アァ、如何しよう」

「如何もしなくていいですよ」

「!!」


心臓が口から飛び出そうな程日七は驚いた。
それもその筈で、今し方出て行ったばかりの明智がそこに居た。
幾ら何でも早すぎる帰りに恐る恐る振り向くと日七は上ずった声と動揺する視線を明智に投げた。


「あ、明智先輩!?……今行ったばかりですよね?」

「落ち着いて下さい。忘れ物を取りに来たんです。もう一つ、渡す資料がありまして…」


顔から火が出るのはこの事、けれど日七とは違い明智の反応は全く動揺を見せない。
明智を見た途端、走った緊張は相当で体が強張りながら変な汗がじわりと浮き出てくるのを感じた。
日七は、それごと必死に飲み込むようにと生唾をごくりと鳴らす。変化の無い明智を見れば、素を曝け出したのは若しや見てないのではと錯覚さえ起こるのだから、もう次にやるのは即刻相手の前から立ち去る事だった。


「…そうだ。すみません先輩、私、用事がありました。さ……先に帰りますね」


明智の横をそそくさと通り過ぎようとした所で、ふわりと後ろに引っ張られた。
日七の腕は背後から伸ばされた明智の手で捕まる。


「――――と言うのは口実です」


突然の言葉と一緒にぐ、と指に力が籠められると、その思わない力強さに一瞬呼吸を詰めた。
驚いた日七の目に映るのは、真っ直ぐな眼差しと口角を僅かに持ち上げた微笑みだった。


「……え?」


腕を引っ張れると重心は容易く傾くように明智の胸元へとトンと背中が引っ付く。
長身な彼に包まれるような形で首元に両腕を回されれば、強く抱き竦められた。
突然のことに日七は固まり地から足が剥がせなくなる。


「貴方の様子が気になったので直ぐ戻って来たんですよ」

「やっぱり先輩、全部見てたんですか!?」

「はい、見逃さずに…」

「そこは見逃して下さい!」


半泣きのような声を振り絞ると逃げたくなる気持ちが再び芽生え始めた頃、ぎゅうと明智の腕の力を感じる。
線が細そうに見えても伝わる腕の力強さは、如何もがいても微塵も動きそうに無い。
力の歴然が彼を男だというのを今更認識してしまい、胸が段々と苦しくなった。


「私は…――――飾らず色んな表情を見せてくれる日七がいいです」

「明智先輩…」

「無理をして自分を抑え込む必要等ありません。私は貴方という存在が………ただ好き、なのですから…――」

「!」


首元の腕が緩められると、日七はその温かな腕を両手でキュと掴み斜め上に見上げた。明智も肩越しから視線を落とす事で二人は見詰め合い、やがて自然な流れで惹かれ合うよう段々と吸い寄せられる距離、唇が触れる瞬間…――――

廊下で突如聞こえる足音に日七はハッ、と閉じた瞼を開けて明智の腕を引っ張るとカーテンの後ろへと隠れてしまった。

些かのジト目を作る明智と、頬を染めて困った様に眉を顰める日七が居る。


「…何故、隠れるのですか」

「誰かに見られたら、は、恥ずかしいですよね?」

「あのゲームは何だったのですか。アレも傍から見れば同じ状況だと充分に思うのですが…」

「……そうですよね…うう」


カーテン裏に二人で隠れる事で目前にある窓から傾いた陽を一層浴びながら、窓に両手を置いて嘆く日七の片手の上に不図翳る影。
その温もりに気付いた瞬間、振り向いた日七の肩に明智は手を置くと己の方へ引き寄せる様に距離を縮め、何やら耳元で囁く。


「明智先輩…?」


それから、そっと瞼を伏せてから明智は己の唇を日七の唇に触れ合わせた…――――。


「……ん…」


まるで粉雪の様にふわりと落ちた唇はただ何処までも温かく優しく、日七は最初こそ驚くも段々と瞼を閉じる。
重なり合った瞬間を大事に明智の唇も心も全て受け入れた。


その場所は、日七が夢見た場所。
互いの唇は違う温もりが重なる間、二人は瞼を閉じる事で暫し夕陽の光を一緒に閉じ込めた。
そして日七は、耳元で囁いた明智の言葉を思い出す。それは何時までも溶けずにいる、甘い砂糖菓子のようだった。


『残りの5cm、今度は私に下さい……―――』


END

Presented by HINANA
Thanks for reading to the end.



夕陽、教室、初キス、初々しさを大事にしてみました。高校生設定が多くてすみません。でも一番ちょうど良く書けるのが高校生なので。何て言いつつ、単純に好き設定というのも大いにある…。
追記。最初さん付けにしてしまったんですが呼び捨てに訂正致しました。
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