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聖夜に重なる奇跡のプレゼント……第3話
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レオン・グッドナー//関係:恋人//傾向:甘くて切ない//時代:大学生 【視点:ヒロイン】




「実はレオンが私の家に迎いに来てくれる前に、買い物をしに外へ出掛けてたんだけど……――――その時にレオンを見たんだ」

「…どうして声をかけなかったんだ?」

「それは…女性が一緒に居たからだよ」


レオンはそれを聞いた途端に静かに足を止めた。
その動きに合わせて私も足を止めると二人で見合う形になって見詰め合う。
彼の表情からは大きな変化は無いが、見られていたことに驚いてる様子にも見えた。


「レオンのことは信じてるから変な誤解はしてない。…ただ、レオンの口から真実は聞きたい」


するとレオンは一歩前に出て近付くと、私を見詰める瞳を僅かに細めると静かに口を開く。


「今日はクリスマスで世の中は笑顔が溢れる日だけど、今日だから悲しみに変わる人が居る。それがさっきの女性…」

「悲しみに変わる…?」

「その人の大事な人が去年のこの日、俺の病院で亡くなったんだ」

「俺もその患者とは面識あったから今日墓参りに行ったらそこで出逢って帰りを送った。…その時にリムジンで忘れ物に気付いた俺が病院を通して電話して貰ったんだ。俺は、携帯番号や家の電話さえ知らないから」

「そうだったんだ…」


今思えば街で見た二人は楽しげに話してる雰囲気では無かった。悲しみを隠すように伏し目がちな女性は、先程も外から病院を見上げていた表情がとても寂しそうに見えたことが蘇る。

偶然にも女性はマスターの親族のようだが、あの誰もが幸福そうな笑顔を浮かべていた家族写真の裏側に雅かそんな悲しい出来事が隠されていたなど想像も出来なかった。



「俺が目指す医者は神様じゃないから救える命も沢山あれば、失ってしまう命も沢山ある…――――けど、例えこの世に姿は居なくなってしまってもその人の軌跡は今を生きてる人にずっと残っていく。…俺もそれを忘れないような医者になりたい」



レオンもまた痛みに寄り添うように今は目を伏せるも、自分の未来を語る時だけは何時だって前を向いて力強く意思を向けた。彼の未来を応援していきたい、その願いとして大きく頷いて見せる私は今度は自分の番だというように言葉を紡ぐ。


「レオン、私も伝えておきたいことがある…昨日はごめんなさい。実は私…欲しいのがあって誰にも内緒で隠れてアルバイトをしてたの」

「アルバイト?」

「うん…留学生は大学内でないとアルバイト出来ないんだけど、空きが見付からなくて…。良く行くカフェは前に話したでしょ?そのマスターに事情を話したら昨日まで短期アルバイトをさせてもらってたの。だからレオンからの電話に出れなくなってた…」


レオンのプレゼントを買う為のバイトとは敢えて言わなかった。彼に渡せなくなったことまで話す必要は無いと思ったからだ。

謝る為に頭を下げると、レオンと電話を切った後に店に行った私は希望してた物が手違いで入手出来ず落ち込んでたこと。その時に常連のダグラスさんと近くで偶然会ったこと。それに輪をかけてあの写真を撮られてしまったことを説明した。レオンは最初こそ驚いていたが、私の話が終わるまで黙って聞いていてくれる。


「俺だって日七のことは信じてるから変な誤解はしてない」

「うん…」

「でも話してくれて有難う」


レオンは片手をスッと前に差し出しては、私の片手を掴むと包み込むように握った。その儘ゆっくりと引き寄せると反対の腕で背中を抱くようにして抱き締める。何も言わずとも背中をトントンと撫でると、ぎゅ、と抱き締める腕に力を籠めた。


「あ…」


突然声を上げてしまったのは抱き締められたことで顔が見上げる形に自然と動いた矢先、先程まで自分が居た窓際に子供達が見ていたからだ。然もさっきまで居た人数より遙かに多いことから、慌ててレオンに伝えると彼も窓を見遣り気恥ずかしそうにしながら体を離す。


「そろそろ、中に入ろうか…」


そう言いながら肩を並べて歩き出す私の手の甲にレオンの指先が触れると、滑らすように手を握られた。
一度彼を見詰めると、レオンも視線に気付き見詰め返してくれながら口許を少しだけ緩める。



***



小児科病棟のクリスマスパーティーが終わる頃には結構な時間が経っていた。
帰る支度をしていると、レオンは私の隣にやって来るとそっと耳打ちするような近さで喋りかけてくる。


「夜、日七が家に帰るまで……一緒に居よう」

「レオン…」

「ちゃんと二人でクリスマスツリーを見たい」


雅かの提案に驚きを隠せない私だったが、行きのリムジンの空気を思い出すと慌てて頷いてしまった。
そんな風に思って誘ってくれたことが凄く嬉しく、気付けば緩みそうな頬を必死で引き締める。


「勿論、一緒に見に行こう」


二人で病院の子供達に手を振りながら別れると、早速向かう為にリムジンに乗り込んだ。
ロックフェラーセンターの巨大クリスマスツリーを見に行くという目的だが、レオンと二人でこうして一緒に居れるのが何より楽しかった。

やがて走り出した車内にて私達は朝とは違って夢中で話始めた。逢えなかった隙間を埋めるように会話は途切れず弾む声で時折笑う。朝は離れて座った位置も、自然とレオンとの距離が縮まるように寄り添うように座って居た。

そんな最中揺れる車内にてレオンの方へと顔を向けた瞬間に私の携帯が突然鞄から鳴り響く。


「ごめん、出るね」

「うん」


鞄を手繰り寄せて中から携帯を取り出すと着信表示はダグラスとある。首を傾げながら電話に出ると、相手は繋がったことからか、急いで喋ってくる。実は注文してた本のことで何か進展があったらと、あの時に連絡先を交換してあったのだが雅か今かかってくるとは思ってもみなかった私は酷く驚いた。


『良かった繋がって…。今、NYだよね?』

「はい。今はロックフェラーセンターに向かう所です」

『なんて偶然なんだ。それじゃ今から俺が伝える書店に行ってごらん』

「それって…まさか…」

『そのまさかだよ。日七ちゃんも知ってると思うけど、クリスマスは閉店時間が早まるから急いだ方がいい…それじゃ素敵なクリスマスを』


書店の詳しい場所を教えてくれれば、通話が切れた携帯を握り締めるとレオンから離れるようにして反対側の窓へと急ぎ、バッと勢い良く硝子に張り付いて外の景色を確認する。すると雪の影響とクリスマスの所為もあって渋滞し始めた車は一向に動く気配が無く少し進んでは止まるを繰り返していた。


(此処からなら走った方が早いかも知れない!でも…レオンを走らせるわけには…)


「レオン!私達が良く待ち合わせしてたカフェがあるよね。そこで少し待っててくれない?」

日七…何かあったの?」

「うん…実は欲しかったものが手に入りそうなんだけど、店が閉まる前に行かないといけない。…その為には走らないと間に合わないから。…だから私だけ、此処で一旦降りるね。用が済んだら直ぐに向かうから!」

「待って、日七!」


唐突に出て行こうとする私に向かってレオンは目を瞠りながら車の背凭れから上半身を起こすと咄嗟に腕を掴んでくる。
車のドアに手をかけて開けようとする動きを止められるようにしてグイと力強く引っ張られるとレオンの体に引っ付くようにしてトンと肩がぶつかった。


「約束…」

「え…」

日七の中では、もうあの約束は消えちゃったの?」


真剣な瞳で見詰めるレオンはやがて俯くようにして頭を傾けるとコツ、と私の額に静かに寄せる。そして本音を吐露するように静かに言葉を紡いだ。


「…俺達、離れてても気持ちの面では大丈夫だけど、やっぱり日七に何かあった時には俺が一番に力になってあげたい」

「レオン…」

「本当はあの写真…あんな困ってる日七を見たら直ぐに駆けつけてあげられない自分に歯痒く感じてた」


レオンの言葉は何かに耐えるように弱弱しくも聞こえる。それは私が最初から全てを話してればすれ違うことも無かったのに、彼は自分を責めるように目を伏せた所為かも知れない。


「もしも、俺一人じゃ太刀打ち出来ない問題だとしても…何時でも心は近くで支えてあげたい。…これが俺の正直な気持ち。それは今日明日のみならず…ずっと変わらない」


彼は持ち上げた視線を上げれば、もう迷いの無い瞳で私と視線を合わせながら手を伸ばし捕まえるように指先をきゅ、と握る。


「大変なことや辛いことは俺と半分にしよう…。だから俺も一緒に行く。雪道を日七が転ばないように手を繋いでおかないと心配でならないし」


触れ合ってる手の温もりから、言葉から、レオンを覆う全身の空気からヒシヒシと伝わってくる愛されているという温かい感情。そんな向けられた気持ちに、やがてコクンと頷いた私は自らも両手を伸ばすとレオンの片手をそっと握りしめた。


「…有難う。それと、ごめんね。私、レオンの気持ち…ちゃんと解ってあげられて無かった。何時も自分で何とかしようって隠しちゃう所あったから」


指先だけ握ってる彼の手を上から包み直すように両手で覆い重ねると、レオンも手平を裏返しぎゅう、と握り返す。
互いに頷き合えば、レオンは早速運転手さんに事情を説明した後自分側のドアを開けると私の手を引っ張りながら外へと出た。頭を下げてから次いで引っ張られるように同じドアから出た私は途端に肌に刺すような寒さに思わず肩を竦める。


「待って!これ良かったら今、使って?」


手を繋ぎながら、肩にかけてある鞄の口を開き紙袋の中から手袋だけを取り出すと、レオンの胸の前まで寄せるように渡した。突然のことに戸惑いこそ見せたものの繋いで無い方の手で受け取り、じっくりと手袋を眺めては数回瞬きした後に目許を緩めて嬉しそうに微笑む。


「…手袋?有難う…」

「うん。温かそうでしょ?」

「じゃあ、此れも今は半分にしよう」

「え…?」


右の手袋をレオンがすると、左の手袋を手平に乗せた彼は私にスッと差し出した。外はこんなにも寒いけれど半分にしようと提案する彼に思わずくす、と笑みを零してしまう。彼の外側だけしか見ない人は、驚くかも知れない。内面はこんなにも心根優しく、それは瞳にも映し出されるように注がれる視線を見詰め返せば何処か穏やかな気持ちにもさせてくれる。


レオンから気持ちごとしっかりと受け取った私は左手に手袋をはめた。そして再び彼と繋いだ手は手袋をして無い互いの肌の温度だけ。けれどしっかりと握り合った手は二人の気持ちを重ねるように、じんわりとした温かさを感じた。


「行こう」

「うん!」


やがて地面を蹴り先に走り出すレオンに手を引かれるようにして私も走り出す。
雪が降り積もった白い道を今は只管真っ直ぐに向かう為に行き交う人々の狭間を縫うよう走り続けた。二人の足跡を作りながら、白くハッと吐き出す息は煙のように浮かんでは消えていく。

きっと一人で走ってたら心細さの方が大きいだろう。けれど繋いだ手から伝わるレオンという頼もしい存在に今は足取りも同じく、心もずっと軽やかになっていた。


聖夜に重なる奇跡のプレゼント……最終話 へ続く




執筆一言 『二人の距離がやっと縮まった!そして此処でもありました。クリスマスだから走らせてみたかった願望のシーン、然も手繋ぎであります』
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