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聖夜に重なる奇跡のプレゼント……第2話
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レオン・グッドナー//関係:恋人//傾向:甘くて切ない//時代:大学生 【視点:ヒロイン】




私は昨日の内に実家へ帰って来ていた。
そしてクリスマスイブ当日、朝起きて久々の我が家でやったことはクッキーを作り始めることだった。
生地を丸めながらも今までレオンと過ごした日々を思い出すように、デートや様々な場所へ出かけた思い出をクッキーの形にして作っていく。それでも両手で捏ねながらぼんやりと考えてしまうのは、昨日言われた言葉がずっと重く胸に圧し掛かっていたからだ。
それでも何かを作る時は何時だって真心の気持ちだけを籠める為に、あえて考てしまうのを避けるように夢中で作る。そして全ての形を作り終えるとキッチンペーパーの上に綺麗に並べてはオーブンへと入れた後に焼き上がりを待った。

片付けも終えると、キッチンのテーブルで両肘を置いて頬杖しながら何度目とも数えきれない溜息が胸の奥から沢山の息となって吐き出される。

『雪の影響もあって運搬するトラックが足止め食らってるみたいだ』とダグラスさんは言っていた。

そう言われてしまえば、もう私ではどうすることも出来ないのが今の哀しい現状で、だとしたら今からプレゼントを選び直す為に片っ端から店中を探し回りたい所だけど、今日はレオンと小児科病棟の子供達にプレゼントを配る約束をしている。



…だとしても――――何もせずに待ってるだけ何て絶対に嫌だ。
レオンとの待ち合わせには後何時間かある。急いで帰ってくれば何とか間に合うかも知れないと思った私は早速身支度を始めた。そして全ての支度を終えた頃にピーピーと音のするオーブンがクッキーが焼き上がったことを知らせてくると、透明な袋にクッキーを詰めてリボンで縛りながらクリスマス仕様にラッピングをしては後は持って行くだけにはしておいた。


「行ってきます!」


家を出ると、外の冷たい空気が息を吸うことで冷えた心をますます凍らせていく。こんなんじゃ駄目だと無理やり気持ちを入れ替えるようにぶんぶんと顔を左右に振ると足早にプレゼント探しへと歩を急がせた。

大きな店が立ち並ぶ場所まで辿り着くとクリスマス当日とあってか人の数も多く感じる。白い息を吐きながらすれちがう人々にぶつから無いように歩き続けること何件目の雑貨屋でレオンに似合いそうな手袋をやっと見つけた。デザインはお洒落なのに、手触りからは温かさが伝わってくるようで迷わずそれを手に取るとレジへ持っていき会計を済ませる。


紙袋を片手に外へと出れば自然と息をふーと吐いて大きく上下に肩を揺らした。そこで時計を確認すると急いで帰らずとも間に合うと解れば、クリスマスに彩られた街並みに漸く目を向けることが出来る。ディスプレイを飾るサンタやツリーが至る所で見られれば自然と頬も緩んでしまった。

けれど何気に視線が反対側の道路に動いた時に、私の心臓はドクンと跳ねてしまう。
そこで見た光景はレオンがリムジンから降りてくるのに続いて、頭を下げるように見知らぬ女性が一緒に降りてくるのが見えたからだ。


(え……)


レオンは反対側に私が居ること何て当然気付いて居ない。
二人は外の喧騒もあってか互いの距離を縮めて何やら話している。

然し私は一緒に居る女性が何処かで見たような錯覚を覚え始めると、必死に記憶を手繰り寄せるように眉根を寄せた。
すると女性は彼に頭を下げると一人で歩いて行ってしまうのだが、その時振り向き見えた顔とやっと一致したように重なったものは…――――マスターの家族写真に写っていた一人の女性だった。


昨日カフェでマスターがレオンの名前を口にした瞬間何かに気付いたような反応を見せたのは、レオンとこの女性に繋がりがあることに気付いた所為だろうか。一体この人とは、どんな関係で今まで何処へ行っていたのか、直ぐにでもレオンに駆け寄って行けば聞ける筈なのに私はその場に突っ立って居るだけでリムジンが走り去るのを、ぼんやりと見送るだけしか出来なかった。



***



腕時計を見る為に手首を持ち上げればもうそろそろ約束の時間になろうとしている。

無意識に背筋が伸びると、胸の奥がぎゅうと締め付けられるように緊張が走った。一体どんな顔で逢えばいいのか、何を話したらいいのか、そればかり頭をいっぱいにさせる。

そんな時にタイミングを見計らったかのように玄関のチャイムが鳴った。


(来た…!)


逸る気持ちを抑えきれず思わず駆けってしまう足で玄関の扉を開けると、レオンは少し吃驚したように目を瞬いた。
久しぶりに見る彼なのに、嬉しさが込上げると同時に今は大きな不安も一緒に浮き出てくると無意識に一歩出てた足を元に戻す。


「おはよう…」

「…おはよう」


レオンは至って普通だったが、私は扉に凭れるようにして言い知れない緊張でぎこちなく微笑む。
昨日のことと先程一緒に居た女性のことが頭の中でぐるぐると巡っていると、口が重くなり中々次の言葉が出てこない。


「もう支度出来てるなら、行こう」


さっさと踵を返すように背中を向けてしまうレオンは下で待たせているリムジンへと向かうべく歩いて行った。
「あ」と小さく声を上げる私は途端に眉を寄せるも家の中から荷物を取りに行かないといけない所為で一度玄関の扉を閉め無いといけない。

支えてた腕を離せば狭間が狭くなっていく扉で、レオンは立ち止まり肩越しで振り向いた瞬間互いの目が合いそうになった。然しそれを阻むかのように無情にもパタンと扉は閉まってしまう。

それはまるで二人を隔てる重い壁のように見えた私は不安に駆られながらも唇をきゅ、と引き結びながら急いで荷物を取りに行った。



***



結局あれからリムジンの中で一言二言しか会話出来なかった。レオンは終始窓の外に視線を投げては一度も私を見ようとはしない。重苦しい空気に耐えるように、太腿に乗せた鞄の中に仕舞ってある唯一のプレゼントに想いを馳せるも今の状態では到底渡す気にはなれなかった。

チラリ、と居た堪れない瞳を投げても目線が交わるタイミングが無い所為でさらりと黒髪を揺らすレオンの綺麗な横顔を盗み見る。普段なら病院に着くまで会話が途切れた何て無かったのに、今ではシーンとするリムジンの時間がとても寂しかった。


やがて病院に辿り着けば、それを断ち切るようにして小児科病棟の子供達がはしゃぐ軽やかな笑い声と一緒に私達を出迎えてくれる。


「おねーちゃん、早くプレゼント!プレゼント!」

「僕、レオンが持ってる大きいプレゼントがいいな!」

「待って、全員分ちゃんとあるから…ゆっくり選んでね」


サンタの登場を待ちわびる子供達は私とレオンを囲むようにして我先にとプレゼントを強請った。
二人でゆっくりと蹲るように目線を同じにすると子供達の瞳がより輝いてるのが解る。プレゼントを入れてある白い大きな布袋の口を開けると、わっと声が上がり小さな腕が幾つも伸びてきた。


「そんなに慌てなくてもプレゼントは消えないから…」


レオンが慌てる子供達を諌めようと向けた一言に思わず私の心臓が跳ねてしまった。
"プレゼントは消えない" そう聞こえた言葉とサプライズで用意する筈だったプレゼントが自然と重なる。

クリスマスに雅かこんなすれ違いが生まれてしまうなんて想像も出来なかった。つい一昨日までは日に日に近付くこの日をどんなに心待ちにしてたことなのに、私が秘密にしてたことは何時の間にか彼との間で大きな歪になってしまったのだろう。

病院まで来る間に余所余所しいレオンを思い出すと瞳の奥がじんとしてくると込み上げる気持ちは薄らと涙の膜を作ってしまう。瞬きしたら涙が零れそうだと悟った私は俯き、もう中身が入って無い布袋を丸めるようにして畳みながら急いで立ち上がった。

レオンに気付かれないようにその場から離れると丁度窓に何かを描いている二人組みの女の子達が目に入れば自然と足はそこへ歩いて行く。


「何を描いてるの?」

「将来そうなりたいって夢を、ペンで思い描いてるんだよ」

「それと病気に負けないで元気になれるようにって」


二人を見ると色んな種類のケーキと店らしきケーキ屋、そしてマイクを握って歌ってるのは歌手になりたいのだろう。色とりどりのマーカーペンで窓に楽しそうに描いていた。


「おねーちゃんも、今一番願ってることを描いてみて…」

「私も?」


はい、とピンクのペンを渡されるとおずおずと受け取った私は膝立ちに座ってから二人の邪魔にならないように隅の方へ描こうとする。ペン先を押し当てても直ぐには描けず暫し考えるように動かなかった私は漸く書こうとぐ、と指先に力を入れるのだが不図見えた硝子の外で此方を見上げている一人の女性に気が付いた。

クリスマスなのにその人は何処か物悲しそうに見えるのは気の所為だろうか。

私も自然と見詰めてしまうと、女性はパッと気まずそうに視線を反らしてしまったのだが然し気付いたことに、その人はレオンと一緒にリムジンから降りてきたあの女性だった。


(あの人レオンと一緒に居た人だ…!)


どうしようと戸惑ってると隣で描いてた女の子が私と同じようにその女性に気が付いたのか、描いてた手を止めてしまう。
そして肩越しで振り返るとレオンに向かって手招きをしながら彼を呼べば、「カーラ…」と言いながら下に居る女性を指差した。


「少し外に行って来る」


一度窓の外を見ただけでレオンはそれだけを言い残し急ぐように行ってしまう。突然の行動に驚くことしか出来ない私はやがて外へ出たレオンの後ろ姿を目で追った。街で見た時と同じ二人が距離を縮めて話す光景に言い知れない感情が広がってくると無意識に下唇を噛んでは窓から視線を外す。


『…解った。…なら、もう聞かない』


その時、昨日レオンに言われた言葉が不図頭に響くと、身を竦めるようにして曲げてた背中が自然と伸びながらもう一度二人見詰めた。

自分は一体何から逃げているのだろう。視線よりも背けていたのは、何より傷つきたく無いという保守的な自分の心じゃないか。すれ違うことは怖いけれど、何もせずその怖さから逃げていたら掬った砂のように何時か指の間から大事なものさえも零れてしまう。


そう気付いたら足はレオンの元へと駆けるように向かった。

階段の段差さえもどかしい気持ちで降りながら、自動ドアの開きと共に外へと飛び出ると二人の元へと走る。

けれど向こうから此方に真っ直ぐに歩いて来たのはレオンただ一人だった。
私は息をきらせながら視線を彷徨わせるように探しても、もう女性の姿は何処にも見当たらない。


日七?」

「レオン…」


レオンは何故此処に、とでも驚くように目を瞠るとそこで一度止まってしまう。
けれど自分でも驚く程に弱弱しい声で彼の名を呼んでしまうと、レオンは足早に目の前まで辿り着き心配そうに顔を覗き込んできた。


「どうした…」

「…私、ちゃんと向き合いたい」

「え…?」


人には言えることや言えないこともある。けれど何も聞かなかったら、何かに気付くことさえ出来ないから。
意を決してレオンを真っ直ぐに見詰めると今度は堂々とハッキリと伝えることが出来た。



「レオンときちんと話がしたいの」



レオンは真剣に願う気持ちを察してくれたのか頷くと、その儘病院の中には入らず敷地内にある広い芝の上を歩きながら二人は話し始める。病院の中とは違い音の静けさや真冬の冷たい空気が時間のようにゆっくりと流れていけば、今は芝は見えず白い雪が積もる上を足跡を残して歩いた。


聖夜に重なる奇跡のプレゼント……第3話 へ続く




執筆一言 『ウジウジ悩むことはしませんよ!解らないなら聞けばいい!という単純発想ですがねw…行動力がべらぼうにあるのでこの位動き回ってくれると書いてる方も清々しいです』
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